きみの友だち
小説とはいえ、僕にも現実に心あたりがある。
とともに共感する部分も。
「友達」。
これを読むと、この言葉の意味を考える事を、重苦しく感じなくなった。
友達とはなんなのか?
今まで僕は若者ながら、様々な境遇に身をおいてきた。
それは、まさにこの本のような生き方をしていた。
悩みが解決されたような爽快感を持った。
何かと人間関係で悩む僕を、元気づけ、今後の僕の在り方に影響を及ぼした一冊だ。
個人主義
小田和正のアルバムのなかで、どれが一番いい?と問われたら、私は迷わず「個人主義」と答えます。それぐらい完成度の高い一枚だと思います。透き通るような歌声は、全く年を感じさせず、これぞ究極の癒し!といった感じです。おすすめの曲は「the flag」です、忘れていたものを思い出させてくれて、もう一回がんばるぞ!という気を起こさせてくれる歌詞・メロディーになっています。 小田和正ファンの方もこれからなる方もそうでない方も、みなさんぜひこの一枚は聴いてみて下さい。
君を忘れない [DVD]
~神風特攻隊をテーマにすると、どうしてもネガティブなエネルギーが込めれてしまいます。若者たちが戦争で死んでいく・・・確かに今の時代から見れば、それは悲惨なことのように見えます。
この監督は、特攻隊に入り、飛び立つまでの若者に「今」の視点を預けて、この映画を撮りました。主人公たちは時代を呪いながら、正義感、義務感だけで旅立ったのではあ~~りません。自分たちに許された「今」を精いっぱい生ききることで、生まれてきた意味をしっかりと感じ取っていたのです。
自分の「今」を生きている人は、どんな状況にあっても笑顔です。人生が楽しいから、です。戦争などで死と隣り合わせの時ほど、「今」を充実して生きれます。この主人公たちに笑顔を絶やさなかった監督の意図が、しっかりと読み取れます~~。
それぞれの夢とともに旅立っていった若者たちにジェラシーさえ感じます。
若者の本質を見事に描きだした秀作です。
夢を見失ったすべての方々にお薦めいたします。~
君を忘れない [DVD]
戦争や特攻隊をテーマにした映画は、たくさんあります。
当時のリアルさを忠実に守ってるものもあれば、
あくまで戦争や特攻隊を題材にしてるだけの感じの映画もあります。この作品は、後者。
あくまで特攻隊を題材にした上で、例え人生がツライ中でも、
確かな絆の強さとか、友の素晴らしさとか、自分の信念を持つことの意味とか、
そういうモノを、描いてるんだと思う。
だからこそのタイトル、「君を忘れない」
ですから、当時の日本と全然違うとか、
特攻隊員の髪型がどうとか、話す言葉がどうとか、
そのような事にこだわって突っ込みたい人は、そもそも、この映画にはお呼びじゃないのだ。
私は、この映画自体はさほど好きでもないです。
でも、ラストシーンの爽やかさは、今でも心に残ってる。強烈に。
特攻隊がどうなるかは、誰でも知ってると思うから書きますが、
最後は敵に突っ込みに行くわけです。
命を代償にして、与えられた意味を確認しに行くわけです。
そこまで、色んな気持ちの葛藤があり、
それは最後まで納得できないかもしれないし、矛盾を抱えたままかもしれない、
それでも行くわけです。
その最後の時の、唐沢寿明と木村拓哉のやり取り。
セリフや、かすかな笑顔。この、すがすがしいまでの切なさ。
これが、この映画の味だと思う。
私はこれを見た時、
ラストのあまりの爽やかさと、彼らの運命を思って、矛盾を感じました。
その矛盾こそが、「戦争絶対反対」であり、作者の意図とも繋がるような気がしてた。
タカラモノ~この声がなくなるまで~
タカラモノという曲を有線で耳にし、ああ何ていい歌詞なんだろうとCDショップに足を運ぶ。
大切な彼女と別れ、失恋したばかりの自分は、生きる意味を見いだせずにいた。
彼女の存在が自分のすべてだった。
いつもそばにいて温かく微笑んでくれた。
このタカラモノのカップリングで、『この手の中に』という曲がある。
たった一曲だが、価値のある曲だった。
初めて聴いて、芯から震えた。
歌声が優しい。
こんなに弱っている自分に、手をさしのべてくれる一曲だった。
夏も終わりの夕暮れに、車のオーディオで『この手の中に』を流す。
自然と涙が溢れてきた。
自分が大切にしてあげていれば、あの子とまだ一緒にいられたのかな…と。
きっと自分がおっさんになってもじいさんになっても、
『この手の中に』を流すと、同時に涙が溢れてくるだろう。
いまの情景が頭に浮かび、暮れゆく夕日につたう一筋の涙を、私は忘れない。
『手のひらにつかんだもの その時こぼれ落ちたもの』
それは、過去への執着と美化だった。
確かにこの一曲に救われた人がいた。
それだけで、『ナオト・インティライミ』が歌い続ける意味がある。