昼下りの情事 [スタジオ・クラシック・シリーズ] [DVD]
題名からは想像もつかないロマンチックコメディである。パリの豪華なホテルを舞台にゲーリー・クーパーとオードリー・ヘプバンが華麗な恋のかけひきをみせる。クーパーは年季の入ったプレイボーイで、深入りしない主義だったのが、若いオードリーに翻弄されて本気になる。
ビリー・ワイルダーの人間観察はするどい。実はオードリーのほうが先に恋していたのだ。ホテルを去るオードリーの後姿が彼女のこころをうつしている。この映画では四人の楽士がおもしろい。どこにでも現れて「魅惑のワルツ」を奏でて場を盛りあげる。
ラストシーンは感動的。クーパーは動き出した汽車からオードリーを抱きあげて去っていく。父のモーリス・シュバリエが柱の影から見送っていた。笑わせてほろりとさせる映画だ。
昼下りの情事 [DVD]
英語字幕なし。
タイトルカバーの写真の向きが反対。発売前になぜそれくらいのことに気づかないのでしょうか?残念です。
もちろん旧発売版のいろいろな方のレビューどおり、映画自体は最高傑作です。
La Vie En Rose~I Love Cinemas~
高音を強調した録音になっているので、日本人の「英語」特有の子音の絡みがさらに強調されてしまい、アコースティックなアレンジに対して刺激的なボーカルになってしまっていて残念。サラウウンド(昔のエコー)もなかったほうが良い。せめて「歌集」と同程度にとどめてもらわないと、非常に聴き疲れやすいソースになってしまう。モッタイナイ。
オードリー・ヘプバーン 生誕80周年 『昼下りの情事』+『想い出のオードリー』スペシャルDVDボックス(2枚組)
「昼下がりの情事」、池田オードリーについては多くのレビュアーの方々が心をこめてコメントされており、付け加えることはありません。
「想い出のオードリー」は、ジバンシーを始めまさに錚々たる人々が生前のオードリーについて語ります。
「ヘップバーン」と聞いて「キャサリン・ヘップバーン」と勘違いした、というジバンシーをはじめ、「ローマ・」におけるデビューがいかに鮮烈だったか、俳優としてまた一人の人間としていかに偉大な人であったか、などが多くのビッグネームたちによって生き生きと語られます。
本人へのインタビュー映像もあり、「ローマ・」撮影の終盤、別れのシーンで悲しくもないのに泣くことができず、平素は温厚なワイラーに怒鳴られてやっと涙が出たなどと語っていて、彼女の誠実な人柄が伝わってきます。
「いつも二人で」、夫の痛烈な皮肉を浴びて一変する表情は、当時の彼女のプライベート・ライフ(夫メルとの不仲、離婚)と重なり、痛々しささえ感じます。
「直感」で演技をしてきたという彼女ならではでしょう。
「ティファニー・」の音楽を手掛けて以来すっかりオードリーに魅了されていたH・マンシーニは、この映画の中で彼女に「Something for audrey」という曲を捧げています。
今となっては有名なお話ですが「ムーン・リバー」のエピソードも、、、。
今となっては登場するほとんどの人たちが鬼籍に入っており、劣化している映像もありますが、それだけに価値ある内容です。
多くの出版物によりすでに良く知られているエピソードもありますが、この一枚のDVDで改めて彼女の人生をパースペクティブに理解することができます。
欲を言えば、66分というボリュームは少しコンパクト過ぎるすような気もしますが、これを言うとキリがないので、、、。