バードコール [DVD]
初々しく健気でいじらしく儚い、そして何よりも美しく気丈なさま、
そんな鈴木えみの一瞬を切り取ったような貴重な作品です。
『さくら』のPVと並び、これもまた後世に残る作品になるであろう。
「潮水で体も心も消毒するの」
園子の一番印象的な言葉です。海に向かう気持を再認識しました。
辛島美登里の主題歌もとてもいいです。
シングル「そばにいたい」のカップリングで聴けます。
舞台「鉄人28号」映画「28 1/2 妄想の巨人」豪華セット版 [DVD]
舞台「鉄人28号」のDVDは、押井守監督の思想性に興味ある人には必見のDVDである。はじめとおわりの歌がいい。内容は監督の今までの作品を想起させつつ、戦後日本の若者たちが喪失したものに触れつつ、現代の若者へのメッセージがこめられている。簡単にいえば、「金田正太郎」とは心のなかの「永遠の少年性」なのであり、純粋な少年の気持ちで、若者よ、創造せよ!と、監督は言っているのである。その点さえ押さえれば、舞台の意味も理解できるのである。最後の歌は泣ける。
妄想の巨人、いい映画です。
奥田恵梨華がたばこ吸うときの表情や鏡の自分と向かい合ったときの表情を見ていると、押井守監督が「この映画はふつうの映画よりはレベルが高く難解」と言ったらしいが、それもうなずける気がする。存在論というかかつてのサルトル的実存主義の領域にまで、この映画が踏みこんでいるのが、わかる人にはわかるのである。
スチールカメラマンの奥田恵梨華演ずる言子(あきこ)が、演劇という虚構空間を外部から見つめているうちに、しだいにおのれの存在理由を考察していくという話である。
奥田恵梨華が車で疾走するシーンは何ともいえない絶妙な表情をする。とても美しく感動する。そしてクライマックスで、深く映画を理解したものには涙がこみあげるのである。
どちらを先に見てもいい。
SEEDS OF MOVIES Bandage(CCCD)
1990年代のロックバンドブーム時代を背景にLANDSというバンドの結成から解散までをボーカルでリーダーのテルを主人公に仲間のケンジ、リュウジ、ユキヤ、や マネージャの仁美、受験生の麻子らの関わり合いのなかに青春の光と影をテンポ良く描いています。
声のドラマから映像をイメージして聴くのもなかなか面白いものです。
塩谷瞬がはまり役で光っています。フアンなら是非必聴です。
三年身籠る [DVD]
この映画を観たのが1月末(封切初日)で、DVDになるのが11月ですか?かなり長かったですね。
東京では単館上映だったんですけど、思ったより良かったですよ。一見すると冬子(黒い京女)のお腹がバカでかくなる展開だけの作品のような感じですけど、夫の徹(西島秀俊)や妹の緑子(奥田恵梨華)や緑子の恋人・海(塩見三省)の人間模様もうまく織り交ぜられていて(特に後半)、そこそこうまくできている作品です。思ったほど悪くなかったですよ。
ただ、妊娠18ヵ月の人を見て、「おむつ代やミルク代がかからなくていい」なんて言う人なんかいないと思いますよ、普通。そうなる前に帝王切開させているでしょ。