プロジェクトX 挑戦者たち Vol.2友の死を超えて ― 青函トンネル・24年の大工事 [DVD]
二十四年。長いです。水との戦いですか。家族は、もう毎日風速30mの風との戦いですか。普通の神経の人では、できません。よく男は結果をもってこいと言われますが、なかにし礼は、作品の中で、一人一人の仕事の積み重ねが、この偉業。北海道と本州とを結ぶ、青函、青森県と北海道の函館とを結ぶ偉業できなかったと。人生の半分をかけた仕事。普通の人は不可能です。人生の壁ができたな。無理なんだとか思う方には是非是非、一見の価値があります。また、パスカルの人間は考える葦ということを実証した偉業でしょう。日本の地理が変わりました。
プロジェクトX 挑戦者たち Vol.3 友の死を越えて― 青函トンネル・24年の大工事 [VHS]
NHKのこのシリーズ全体にいえることだが、決して表舞台に出てこないような地道なしかしとても大きな仕事をやってのけた人々の生き様が見えてよかった。 この作品でも、トンネル開通に賭ける情熱がひしひしと伝わってきた。死者が出ても負けずにやり遂げたことには心を打たれた。
海峡 [DVD]
こういう映画を馬鹿にしたり、茶化したりするのって簡単なんですよね。
要領が悪いよ、人生もっと楽しまなくちゃ。視野狭窄になって勝手に自分を苦しめてるよ。
何をトンネルに熱くなってんだか、って。
確かにメッセージ性が強くて、くさすぎるよ、とも思ったが、僕の場合、この映画を茶化したくなるのは、大真面目に堅物を貫き通せる人間を目の前にした恥ずかしさの裏返しだった。
史実との距離(どこらへんを誇張して、どこらへんを削ったのか)がまだつかめてないので、調べる必要があるけど、高倉健に惚れてしまった。こんな言葉使うの恥ずかしいけど。
こういうかっこよさもあるのかって、こういうものにかっこよさを感じるようになったのか、って見終わってからつくづく思った。
新版 匠の時代 4 (岩波現代文庫)
本書は国鉄技術陣の様々な物語を1冊に収録したものです。個人的には匠の時代の中でもベスト3に入る物語です。5編から成り、新幹線、青函トンネル、新宿駅24時、技術長室物語、国鉄技術の明日、と銘打たれていますが、私のお気に入りは「新宿駅24時」です。この話は他の「匠の時代」と少し毛色が異なり、新技術開発というよりは、出札、改札、人員整理などノウハウ、スキルの匠が紹介されていると言った方がいいでしょう。マンモス駅新宿で24時間働く様々な人が紹介されていますが、これらの方々にスポットライトを当てた著者および新宿駅で働かれている職員の方々には多大なる拍手を送りたい気持ちです。現在の人員体勢はわかりませんが、本書を読んだ後に新宿駅に行ったら駅の風景が又違って見えることでしょう。
本書を通じて感じたのは、日本の将来を真剣に考えながら、単なる欧米の真似ではなく日本にあったソリューションを独自に生み出していった技術陣の凄さです。これは現在欧米スタイルの経営手法を盛んに薦めるコンサルタント達に強く認識してもらいたい点です。日本企業のコンサルタントをする人たちは、ポーター、コトラーなどの本を読むのもいいですが、まず「匠の時代」を読んで、経営手法だって日本独自に発展したっていいじゃないか、という気持ちになってもらいたいです。
本書、コンサルタントだけでなく勿論全ての人にお勧めできます。