ファミコンミニ ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者 前後編
鬼才・坂本賀勇(よしお)氏の作品です。
代表作ではメトロイドがあり、知る人ぞ知る
「中山美穂のトキメキハイスクール」も坂本氏の作品です。
本作は、そのサブタイトルが示すとおり
資産家の相続争いを軸とした連続殺人事件がその内容となっています。
数箇所の矛盾、やや掘り下げの浅い描写、理不尽に近いフラグ立て
といった短所は散見されるものの、全般的に面倒な謎解きよりも
”ドラマ性”や”ストーリー性”を重視させるつくりとなっており、
クリアした後はまさに”読後感”という表現がしっくりきます。
当時のファミコンで表現できうるADVとしては非常に高い評価ができます。
人間関係の機微についてはこの作品でひとつの到達点を迎えています。
最初は主人公に警戒して全然話にならない人でも
色々な証拠品を提示することで話をしてくれるようになります。
”逆転裁判2・3”のサイコロックシステムの原型といえるかも知れません。
”なぜ、それまで話さなかったのか”ということがそのやりとりを通じて
違和感なくわかるようになっており、登場人物が単なる記号ではなく
個性を持った人間として感情移入ができるようになっています。
驚くべきは、この作品のシナリオを担当した坂本氏が
それまで”犬神家の一族”と”悪魔の手鞠唄”しかミステリーを
読んだことが無いということです。
シナリオは確かに荒削りと感じる部分(ラスト含め)はあるものの、
特に後半部分のシナリオ運び・怒涛の展開は刮目に値し、
坂本氏の類稀なる才能を感じることでしょう。
システム的な面ではやはりスキップ機能を追加してほしかったですね。
賛否あるかもしれませんが、これがあれば☆5つでした。
ファミコンミニ ファミコン探偵倶楽部PARTII うしろに立つ少女 前後編
”学校に伝わる七不思議”的なアプローチのADVです。
前作プレイ後に今作をプレイしましたが、
途中までは正直”☆3つくらいかな‥”と思っていました。
というのも非常に重要な情報がいとも簡単に聞き出せてしまうからです。
その御都合主義ともとれる安易な展開に”このままラストまでいくのでは?”
と心配してしまうほどでした。
(安易過ぎるため登場人物が記号としての域を超えない印象すらありました。)
ところが、後編の中盤から本作は怒涛の展開を見せ始めます。
特に最終章。
それぞれの人物の持っている「業の深さ」が見事に結実します。
そして、迫りくる恐怖。前作以上の情景描写です。
”人間とはここまで豹変できるんだ”という、本質的な意味での怖さです。
シナリオを手がける坂本氏に何かが憑依したのではないかと
思わせるほどのテンションの高さと構成構築力の高さ。
数箇所の説明不足や矛盾点が散見されますがそれらは後半を支配する
圧倒的なテンションの高さと説得力の前ではなんらの意味も成しません。
ADVは結構な本数をプレイしていますが、
ファミコン時代のソフトで放心状態になるとは思いませんでした。
今回の第3弾のADVはどれもオススメですが、
プレイ後のインパクトとシナリオの坂本氏の稀有な才能に敬意を表し、
本作を☆5つとします。
プレイしたことがない方にも本当にオススメの一作です。
任天堂 サウンドヒストリーシリーズ「ディスクシステム レアセレクション」
ディスクシステム レアセレクションってCDタイトルだけに物もレアになってしまいました。
メーカーのサイトロンは数々のゲームミーュージックを出してましたが現在この会社はありません。
廃盤を復刻したりして痒い所に手が届くメーカーだったので非常に残念です。
このCDは最近まで定価で売られていたので探せば簡単に見付かるんじゃないでしょうか?
このCDはNintendoディスクシステムの名作アドベンチャーゲーム4作品が収録されています。
ファミコン探偵倶楽部'T&'U、遊遊記、タイムスイストです。
2枚組86曲の大ボリュームで完全収録!
PCM音源の3和音がファミコンの『音』ですがディスクシステムは+1の4和音で良い音をしています。
当時、遊んだ方なら手に入れたいですね!
今後はもう出ない貴重な音源だと思います!
ちなみに私は昨日買い、価格は2793円でした。