エルデ~ネズの樹の下で~
最初はほんわか系AVGかと思ってすすめていったんですが意外と重いテーマのゲームだったのでびっくり。ちょっと難しく、考えさせるシナリオはさすがキッドさんという感じです。1つ1つのシナリオもちょうど良い長さでさくさく進めることができます。ただ絵にちょっとくせがあるのが残念です。でもストーリーは良いと思いますし、絵がちょっと…という人や普通の恋愛AVGに飽きてしまった人は一度プレイしてみてはいかがでしょうか。値段も手頃になってますし♪
交響曲《大地の歌》 [DVD]
マーラーは生前あることにおびえていました。有名な作曲家が交響曲を9つ書いたところで死んでしまったことです。ベートーベンも第九を書いた後、死んでいます。それで9番目の交響曲であるこの作品に「大地の歌」というタイトルを付けたのでした。声楽を含むこの曲はマーラーの作品の中でも完成度が高い。旋律に無駄がなく、それでいて流れるように美しい。バーンスタインの指揮を見ていると恍惚の世界に入ってしまいます。ビデオを持っているのですが見すぎてノイズだらけになってしまいました。DVDの登場に感謝します。
Gustav Mahler: The Symphonies, Das Lied von Der Erde(The Song of The Earth)
1番=クーベリック&ウィーン・フィル(1954)
2番=クレンペラー&アムステルダム・コンセルトヘボウ管(1951,live)
3番=ボールト&BBC響(1947,live)
4番=ライナー&シカゴ響(1958)
5番=ワルター&ニューヨーク・フィル(1947)
6番=ミトロプーロス&ニューヨーク・フィル(1955,live)
7番=ロスバウト&南西ドイツ放送響(1957,live)
8番=ストコフスキー&ニューヨーク・フィル(1950,live)
9番=ロスバウト&南西ドイツ放送響(1954,live)
10番(アダージョ)=シェルヘン&ウィーン国立歌劇場管(1952)
「大地の歌」=ワルター&ウィーン・フィル(1952)
4番以外モノラル。「若き」1番以外は往時のベテラン名指揮者による記録です。戦後、50年代迄のもので揃えたその視点がおもしろいですね。
3番以外はわりと聞きやすい音と思います。そして、その3番以外は1枚に収まっているのも嬉しいです。(1&10番、3番の最終楽章と4番が組み合さっています。)勿論、価格も。また、ワルターとの「大地の歌」で著名なK.フェリアーが2&3番でも歌っているのが目を惹きます。
昨今の録音に比べれば、正直なところ物足りなさを覚えますが、これにはこれで興味深いところがありますから、複数枚持つに相応しいのかと思います。
内容的には、ライヴが熱いです。(8番のみ演奏後数秒拍手入り。)たまたまクレンペラーによる2番は10年余り後のPOとのEMI盤も持っていますが、演奏時間にもかなりの違いがあり、いささかビックリしました。
そうそう、BOX表面に列挙されている指揮者名にシェルヘンが落ちていて(1楽章しかない10番担当のせい?)彼からの不平が聞こえてくる気がします。
大聖堂 (Die Säulen der Erde) [並行輸入品】
人足を使って資材や資金を得、それらを効果的に利用する。資材をより有利な条件で勝利点に換える職人を雇い入れる。主にそういった活動を行いながら勝利点獲得を積み重ねるゲームだ。人足の配置、マイスターの配置といったプレーヤの意思が反映できる部分とイベントカードで決まる禍福、サイコロで決まる税金といった運の要素が絶妙なバランスで組み合わされている。ただ自らの意思が反映できるマイスター配置ですらくじ引き方式なだけに自分なりのシナリオどおりに展開することはまずない。とはいえ行き当たりばったりでは絶対に勝てない。刻々と変化する局面と自分の置かれた境遇から最善の手を見つけるだけでなく、次第にインフレ気味に展開するターン後半に向けた作戦が必要だ。プレーヤー間の直接的な妨害はほとんどないものの職人、資材、アドバンテージカード、加えてマイスター配置のための施設といったリソースに限りがあるため間接的な鍔迫り合いはかなり激しいものになる。1ターン3フェーズからなり全6ターンで所要時間90分から120分というかなりヘビー級のゲーム。ヘビー級ではあるが、ルールがなかなか洗練されていて1ターンの流れを把握してしまえば、面白さを損なう「迷い」を生じることは少ないだろう。資材や職人の獲得、金策、勝利点の獲得とあらゆる方向に考えをめぐらせ最善手を捜す過程が楽しい。それを運が後押しするのかそれとも流されるのか。ゲームとは思えぬ現実感も持ち味だ。プレイするメンバーの力が拮抗していれば重量級ゲームでしか味わえない心地よい緊張感と達成感が楽しめる。プレーヤー数は2人から4人。