LEVI’S(R) BLACK PRESENTS アナザー・サイド・オブ・ミー
マーカス・ミラーはかなり黒い音楽をいまだにやっている。なるほどマイルスが愛でただけはある。昨年のZEP札幌でのライブは比較的オーソドックスな現代ジャズコンサートだったが、なんとも才能にまだまだ余裕をもたせて活動している印象がかっこよかった。昨今のアルバムではジミヘン、ビートルズ、ベートーベンの曲までをも利用して自分らしい解釈によって成功を収めている。本作でもクラプトンとの『SILVER RAIN』が再登場しているが、このように優れた楽曲やミュージシャンをボーダレスにして活用するあたり、マーカス・ミラーの懐の深さと音楽性の質の高さを実感できる。それにしても初回限定というふれこみでリーバイスのブラックジーンズをカバーに付けたのはいいが、リリースより4年経った今現在でも入手簡単というのは、なんともこのジャンル(こういう色分けは好きではないが・・・)の人気度が垣間見れる悲しいひとときを感じた。ちなみに一部のロック紙ジャケなんてどうせリマスタされて数年以内にアンコールリリースされることがわかっているにもかかわらずあっという間に入手困難になるというのに。