記念試合
戦前の旧制高校の青春を謳歌した話しと、戦時中の凄惨な話しと、80歳を過ぎた現在の話が、野球というひとつの行為を通じて時代を行きつ戻りつしながら淡々と語られていく。非常に清々しい小さな感動を覚えた。何故こんないい話が戦争を知らない昭和30年生れの人に書けるのか、不思議でしょうがない。
あまりに面白かったので、この人の書いた「スパイ大作戦」('06)という本も続けて読んだが、こちらも違った意味で面白かった。団塊の世代から昭和30年代前半生れまでの連中にはヒザを打って面白がられる話ではないか?少なくとも私はそうだった。「おはよう、フェルプス君」的な面白さ。
北辰斜にさすところ [DVD]
鹿児島大学の卒業生です。
映画館でも見ましたが最初から涙があふれました。
「北辰斜めに」は学生時代コンパで必ず最後に歌ったものです。
映画で緒方直人がやる巻頭言は必ず私がやったものです。
卒業して30年近くなりますが今でも諳んじることができるくらいです。
この映画は単にノスタルジックな作品ではない、静かな反戦映画だと思います。
今でも戦争は若い前途のある若者、そして無辜の人々の命を奪っています。
それを忘れてはならないのだと静かに語りかける映画です。