ふしぎふしぎ 1 (モーニングコミックスDXカラー)
山崎浩のオールカラー作品集。ここまででこの作品の評価は5つ星。というのも、山崎浩はカラーがうまい作家だし、よほどのへそ曲がりでない限り見ているだけで目の保養になり、十分に購入した元が取れてるはずだから。「色がついていることが、この作品の付加価値か?」と問われれば否である。カラーであることによって、この作品は初めて命を吹き込まれたことになるのだから。時間帯や天候により変化する海の色、星が降りしきる夜空、雷鳴とどろく空、すべてが色鮮やかに描かれ、ふしぎに瞳輝かせる少年・少女の気持ちと読者の意識をシンクロさせる。単純に人気があるから、イベントとしてカラーで描かれた原稿とはまったく意味が違っているのだ。1編につき8ページというのが、ちょっと物足りないが、物語の続きを自分で想像してみるのも一興だ。巻末付録では作者のユニークなアウトドアライフがエッセイとして描かれ、それもまた抜群に面白い。
FRUITS & ROOTS
前作2つより良曲が多いですし、ジャズ成分も濃い目です。歌も上手くなった気がします(笑) 特に、fruits of the rootsやイタリアントラットリアの2曲は、矢舟テツローさんらしいライトさとキュートさが絶妙に織り交じった、癖になるポップジャズに仕上がっており、とてもおすすめです。 他にも素敵なジャズがいっぱい! 矢舟さんが好きなら間違いなくおすすめ! 知らない方にも、矢舟テツロー入門としておすすめです。
伊丹十三DVDコレクション ミンボーの女 コレクターズセット (初回限定生産)
この映画を観て私はヤクザってこんなもんなんだって思った一人です
ストーリーもホテルの人たちが失敗はするけど、だんだん成長していき
笑えて、とても気持ちよく終わりました♪
どきどき 2 かくれんぼ (ヤングジャンプコミックス)
“スタジオジブリ系の絵柄”山崎浩の作品を見て、多くの読者がまず感じることだろうし、そんなにはずれていない評価だろう。高畑・宮崎両監督のアニメの区別がつかないレベルの人々にとっては... だが。もちろん、この作品以外では作者の大好きなものへのオマージュを込めたものもあるにはあるが、それについての評をとやかく言う気はない。でも、「どきどき」に関しては、偏見なしで呼んで欲しい。子供のころどきどきしたさまざまな出来事がよみがえってくるはず。異性への関心、年上の人への憧れ、いたずらや冒険のスリル...。何歳になっても僕たちは少年の心を失わないってことが、きっとわかるはずだから。
新しい大江光
大江光さんの3枚目のCD。このCDの解説を大江健三郎さんが書かれています。ポリティカル・コレクトネス(=PC)について、ささやかな問題提起が読み取れます。PCは、政治的公正と訳されていて、社会的少数派の文化・権利などを尊重し、傷つけるような言動を慎もうとすることなのですが、これまでの光さんの作品もPC的な評価を受けていたのだろうか。大江健三郎さんとしては、PCの庇護の下でなく、一人の音楽家として世の中に受け入れたのだと信じたい、という複雑な親心が述べられています。事実、光さんの音楽は、とても素晴らしく、その素晴らしさは、モーツァルトに捧げられたものに類似すると思います。それは邪魔にならない清らかさ、と言いますか、じっくりと聞くととても味わい深いですし、仕事のかたわらBGMで流しておくと何か収まりが良い、というような感じの響きがあります。それは、光さんの心を写した音だからでしょう。何より音の流れが心地よく、聴く者の心も癒してくれるやさしい響きです。このCDには28曲の小品が収められています。初めてお聞きになる方には必ず好きになる曲が見つかると思います。