アヴェ・マリア
伸びやかで透明感のある歌声、オルガンとの独唱では歌唱の美しさが際立っている。
(追記:先日自宅にあるY社の7.1chで聴きました。赴任先の装置で聴くより悠に広がりがありオルガンとの歌唱は最高の雰囲気でした。是非リサイタルにも行きたいと思いました。感激です。これだけで十分、従来の星4⇒5にします。)
私は音楽は好きだが、ロック特にヘビーメタル系が好きでクラシックはあまり理解できていないのだがMAKIさんの歌声には感激する。8曲目の「教会のアリア」は特に気に入った、切々とした感情が胸に沁み渡るようだ。
しかしアルバム後半のオーケストラとの歌唱ではやや物足りない感じがする。
最後の曲MAKIさんが歌う「Stand Alone」もいい。不思議に日本人のMAKIさんの方が少しオペラチックで西洋的な歌い方になっており、イギリス出身のSarah Brightmanさんの方が和風で淡々と歌っている。
声の滑らかさではMAKIさん、しかし親しみやすさと香りではSarahの方が優れているように思う。どちらが好きかは好みの問題。二人とも美人だし・・・
美しい歌を美しい声で美しい人が歌う。これはそんな一枚です。
ベーム/シューベルト:交響曲第9番「ザ・グレイト」 [DVD]
ともすれば退屈になりがちなこのシンフォニーを、最初の幽玄なホルンの序奏から終楽章のコーダまでじっくりと堪能できる。ベームとウィーン・フィルのコンビによる響きがすばらしい!がっしりとした構成であり、一切の演出はないが、心にずしりと響く演奏だ。特に第二楽章はすばらしく美しい。収録は1973年であるが、ムジークフェラインザールの響きを見事に捉えている。カメラワークも悪くない。
エフゲニー・ムラヴィンスキーII [DVD]
言わずと知れたソ連の巨匠ムラヴィンスキーのリハーサルとインタビューとテレビ放送用の映像が大量に収録された貴重なDVDです。
さまざまなインタビューもショスタコービッチとのかかわりや、ショスタコの交響曲第八番が自分にとってどれだけ重要なものか、毎回総譜に演奏した日を記録していることなど、興味深い。
だが一番の見所は、ショスタコーヴィッチ最後の録音とされる1984年のショスタコの12番の演奏の映像である。ここの第四楽章でなんと振り間違えるのである。その直後、表情を曇らせたムラヴィンスキーが譜面を確認するところまで収録されており、これがムラヴィンスキーが許可した最後の録音になった理由か?と思わせる。(ちなみにこの件は有名なショスタコーヴィッチのページを見ていら書いてありました。)
YP33 プーランク ピアノ作品集 第1巻 15の即興曲集
プーランクはドビュッシー以後のフランス近・現代作曲家「6人衆」のなかの1人。彼の音楽はとてもお洒落で洗練されている。1巻では、15の即興曲集を全曲収録。なかでも、クラシックとポピュラーを融合させたような、第15曲目の「エディットピアフをたたえて」は1度聞いただけでそのとりことなることまちがいなし。なんども繰り返されるテーマをどう色合いを変えて弾き進めていくかが醍醐味。堅苦しくなく、さらっと弾き始めるが、自然と聴衆の耳を釘付けにしてしまうことまちがいなし。他に「シューベルトをたたえて」や技巧的な曲、美しい曲、どれも3~5ページで弾きやすく、お気に入りの曲を3曲選んで続けて弾けばちょっとした発表曲にも・・。
Piano Sonatas 1-32
難しいことはわかりませんが、いろいろな方の演奏を聴いてもやはりケンプに戻ってしまいます。特に大好きなのが15番「パストラル」の第2楽章です。どこか遠い国に旅に出ているような気持ちになります。
ケンプの演奏を聴いたとき既にこの世の人ではありませんでしたが、優れた録音により楽しむことができることを感謝いたします。しみじみと語りかけてくるような演奏はなかなか他の方では味わうことができない名演と思いました。
購入して半年近くたちますが、飽きることなく朝に晩に聴いています。一聴をお勧めいたします。良い演奏は時代を超越して次世代に受け継がれることと思います。