空の下、足の先
猿ダコンクリートの2ndミニアルバム
どうノったらいいか掴ませない複雑なリズム、けど何故かスッと染みこむメロディー
それに乗る、より鋭さと優しさを増した言葉たち
どこかへ進むのではなく、自らの立ち位置を確かにする「深化」
あれから半年、セカイは何を受け入れ、何を変えたのか、何を捨て、何を拾ったのか
自分というギアとセカイというギアにはあらゆる差が多すぎてどこかに必ず矛盾が生まれてしまう
それを無理矢理回すから、どこかで何かが流れ出ていく
そうやって世界は進んでいく
1stに比べると穏やかな曲が増えたように感じるが
この大地の奥深くを巡るマグマのように
そこには更に温度を増した感情がうずまいている
結晶
ABWHが良かっただけに、このアルバムには当時ひどくがっかりしました。
ちょっとうまく行くとすぐチャートに媚びるような曲を作りたがるアンダーソンや、なにがやりたいのかわからなくなるウェイクマンとハウ、歯止めがきかなくなるブラッフォードといった、それぞれの悪い所ばかりが出てしまった作品(というよりABWHのアウトテイク?)です。
90125善人チームの曲に関しては、ロンリーハートを超えられないという点も含め、想像通りの音でワクワクさせられるものがありませんでした。
でもクリムゾンファンの私にはサプライズがありました。
「Evensong」は初めて聴く曲ではありませんでした。
私の行った1983年のクリムゾン福岡公演で「Sartori in Tangier」のイントロとして、ブラッフォードとレヴィンの2人で演奏された曲でした(音源も残っています)。
8年経ってクリムゾンでなくイエス名義のスタジオ盤に収録するというのもブラッフォードの屈折した性格が現れていて、ファンには嬉しいやら情けないやらです。
YESの集大成などと大それたことを考えず、期待せずに聴けば、それなりに楽しめるアルバムです。