Live at Fillmore West (Dlx)
言わずと知れたR&Bのライヴ録音盤の中でも歴史的傑作の呼び声も高い『Live at Fillmore West』の拡張再発盤。オリジナル盤通りの9曲に2003年に米Rhinoの通販専門レーベルRhinohandmadeから発売された4枚組『Don't Fight The Feeling: The Complete Aretha Franklin & King Curtis Live At Fillmore West』にて陽の目を見た5曲が追加収録。本編については今さら申し上げる事はありませんが、追加収録されたBilly Prestonがリード・ヴォーカルを務めた「My Sweet Lord」はこのFillmore Westでの3日間の中で初日にしか演奏されていない貴重なもので、またその出来が素晴らしい!先の4枚組は即効で完売してしまったので、嬉しい復刻となりました。是非とも多くの方々にお聞き頂きたい名演だと思います。
ライヴ・アット・フィルモア・ウェスト
まさにソウルパワー!!しかも勢いだけではなく、かなりの技量をもった圧倒的名な演奏です。マスタリングも当時の録音から察するにかなり丁寧、ボートラもいいです!相変わらず拘ったRHINOのスタンスを垣間見れます。
ところで、B.PERDIE大先生の若き日の元気な超グルーヴドラムがそのサウンドと相俟って強烈、ベースも含めたリズム隊のウネリは相当なノリとなって迫ります!PERDIEフリークは必携!
それに加え、押し引きをわきまえた、実は繊細なテクニックにも惚れ惚れするKING先生、これを聴くまで認識はなかったのですが、ワウまで噛ませたかなりエレクトロニックな大胆なフレージングも炸裂、しっかりした演奏でありながらノリノリのまさにグルーヴで一気にファンク、R&Bを聴かせてくれます。
当時の常套句とはいえ、単にノリノリだけではなく、スローな曲で聴かせどころも準備するなど、サービス精神も極めて旺盛!
徹頭徹尾ひたすら揺れっぱなし、ということでは物足りない方もいらっしゃるかもしれませんが、それが渋いんです!
こんな曲聴かせてくれる人、今となってはそうはいませんね。
PURDIEフリークは当然のこと、あの頃の熱いミュージックマンたちの思いは痛感すること請け合い、ブラックミュージックを辿るうえでは看過できませんよ!
バッド・インフルエンス~悪影響~ [VHS]
後に「L.A.コンフィデンシャル」、最近では「8マイル」を撮る人気監督カーティス・ハンソン作品、「ゆりかごを揺らす手」の2年前のことでまだ彼の名声は定まっていない時期の逸品スリラー、レンタルしようと出かけてみたもののすでにビデオは棚に無く、DVDは未発売、廉価版の発売を期待します、
主演は当時の代表的2枚目二人、ロブ・ロウとジェームズ・スペイダー、「ツイン・ピークス」レギュラー出演前のデビッド・ドウカブニーが端役で出演している、丁度ロブ・ロウが10代のファンとスキャンダルを起こした後の作品で本作の役と重なるシーンがあり当時はけっこう話題になった作品、
エリートでそれなりに優雅にくらすスペイダーがふとした事から根っからの悪人ロブ・ロウに付きまとわれる事になりどんどんと破滅に導かれるという物語、次作の「ゆりかごを、」と基本的な構造は同じですが、こちらのほうがネチネチと陰気です、どうにも弱気な善人役にスペイダーがはまりすぎで、かえって同情できなかったりします、タイトルの「悪影響」そのものの寓話です、
誰でも決して近寄ってはいけない悪影響を与えるような人物なり事柄が存在するのも世間の真実なわけで、最も身近には企業の人事の難しさがまさにそれでしょう、もしかすると国と国との付き合いもそうなのかもな、とご近所の国の奇妙さを見るたびに感じる今日この頃、
ライヴ・アット・フィルモア・ウェスト
チェンジズが特に好きです。佐野元春のライブでよく演奏されていて、前から気になっていました。月と専制君主(CD+DVD)
私の大好きなダニー・ハサウェイを発掘したというキングカーティス、聞きごたえあります。
ライヴ
事件記者コルチャック DVD-BOX
まずは、本作がDVD化されたことを素直に喜びたいと思います。
LD-BOXを買い逃して10年以上経過し、入手をほぼ諦めていただけに、今回のリリースは素晴らしいものです。いくつかの残念な点もありますが、それでも高評価に値する商品です。
パッケージデザインは、白を基調に赤でデコレート。
LD-BOXが暗い赤や青緑だったので、また、作風から明るい色を持ってくるのは意外でしたが、シリーズ通して主人公のスーツが白でコーディネイトされているので、これもありかな、と思えました。
しかし、ディスク5枚のレーベルデザインが全て同じなのはちょっと手抜きかも。使われているスチールも、BOX表面の物と同じですし。
ブックレットは、必要最小限を抑えていますが、大塚周夫氏のインタビューはページをケチらないでフルサイズで掲載して貰いたかったです。
発売前の一番の懸念が、画質でした。片面2層で4話3時間半程の収録。画質レートは平均4〜5Mbpsで、数値的には低いです。実際、フィルムノイズもそのままな上、綺麗ではない画質ですが(何となく、LD・ビデオ用のマスターを流用している感じ)、本編中に多いナイトシーンでもブロックノイズなどはほとんど見られず、及第点であります。が、大画面では辛いのも事実です。とりあえず主観ではありますが、32型で2m弱の視聴距離ではそんなに気になりませんでした。
コストパフォーマンスを考えれば、英語音声の未収録も仕方ないかな、と思えます。確かにあればよかったと思えますが、その為に画質が悪くなったり、ディスク枚数が増えて値段が高くなってしまう事を考えれば、いい妥協点ではなかったかと思えます。たとえ2ヶ国語収録でも、この商品を発売日に購入する様な人は、大半がまず吹き替えで観るでしょうし。
しかし、本当にこの頃の吹き替えは制作スタッフも役者もハイレベルだったんだなぁ、と痛感させられます。
先日、中古屋店頭で初めてLD-BOXの現物を目にしました。上下巻セットで10万円以上! もしこのDVD-BOXの発売を知るのがもう少し遅かったら、買っていたかも知れません・・・。