アンタッチャブル
NHK大河ドラマのテーマ曲と作曲者をいつも楽しみにしているが、「武蔵」の音楽担当が映画「アンタッチャブル」のモリコーネと判って、そのサウンドトラックが急に聞きたくなった。というのはカポネが登場するシーンに「カポネのテーマ」が流れた瞬間、アメリカの禁酒法時代に自分も降り立ったかのような臨場感を覚えたことにとても新鮮な驚きがあったから。今回、このCDを聞いて、全編に流れるどの曲もレベルが高く、映画音楽の中でも珠玉の作品と再認識した。
アンタッチャブル スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
当時高校生だった私は「アンタッチャブル」なんぞ全く知らないのに、
友達が「面白そうだからどうしても見たい」というので、
ケビン・コスナー、ロバート・デニーロ… 誰それ? ショーン・コネリー…ああ007ね、
そんな感じで見に行きました。
その後20年以上経ちましたが、この映画ほど満足させられた映画には出会っていません。
面白い、すごい映画は今まであったけれど、こんな短時間でワクワクドキドキさせられ、
最後はエリオット・ネスのかっこよすぎる台詞と共に映画が終わる。
こんなシビれる映画はありませんでした。
なのでDVDの通常版は出た直後に購入し、何度も見ていましたが、
スペシャル・コレクターズ・エディションという名前に釣られ買ってしまいました。
この特典映像はなかなか興味深かったです。
制約がいくつもある中で最高のものを作り上げる。
ブライアン・デ・パルマ監督はすごい監督なんだなあと再認識しました。
アンタッチャブル (ハヤカワ文庫 NV 39)
この本は映画、テレビドラマでお馴染みの同名作品の原作。映像の中でスーパーマンのような働きをするネスをはじめとするアンタッチャブルのメンバーが実際にはどのように巨悪に立ち向かっていったのか、捜査段階の生々しい様子がネスの語り口調で淡々と描かれている。映画やテレビドラマとは比べ物にならない緊張感や泥臭さが伝わってくる。これこそ正にドキュメンタリー・ノヴェル。脚色のないドキュメンタリーを!
真相開封: 昭和・平成アンタッチャブル事件史 (文春文庫)
“真相”と言えば、評者も手にしたことはない敗戦直後の暴露雑誌『真相』とか1979年から2004年まで発行されていた反政治権力・反権威を標榜した『噂の真相』を連想するが、今日では出版社系週刊誌が独壇場であろうか。
本書は月刊誌『文藝春秋』の2011年12月号掲載の33本の記事と翌年2月号の「世田谷一家惨殺事件」の記事を追加して一冊にまとめたもの。グリコ・森永事件や国松長官狙撃事件のような未解決事件の謎を追うものから刑務所に収監されている犯罪者の手記まで幅広い事例が取り上げられている。
時期からみて当然だが原発関連で5本(原発批判を書いて左遷された朝日記者、予知できていた東日本大地震、福島原発用地の地主は西武の堤家、ガレキ処理問題、東電と小沢一郎を繋いだフィクサー)、政界は三島事件、小沢、麻薬マネーに関係した実名が書かれていない元首相、大阪官製談合事件の4本。芸能関係は吉永小百合、酒井法子、山口百恵の3人の秘話。スポーツで大相撲八百長問題と桑田真澄事件だけなのは巨人軍の清武問題が始まっていなかったからか。最も多いのが刑事犯の手記を含めて刑事事件関連で10本。オウム、拉致が各1本、皇室も1本は少なくないか。ほかには金融関係2件、中国1件が取り上げられている。
一過性のものとして忘れ去られている事件も多々あるが、いまさら過去を掘り起こすだけの価値があるかどうか解らない事件もある。また書き手の才能によって記事の質が決まってしまう。流石と思えるのは吉本光一、江上剛、麻生幾、開沼博、江川紹子、森功だろう。その意味では玉石混在。
アンタッチャブル スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]
再生環境 デッキはPS3、TVはSONYブラビアE1000 42V。音声はパイオニアPS−W1。
やっと出た、アンタッチャブルのブルーレイ。待ちかねました。遅すぎたくらいです。パラマウント75周年記念作品と銘打って、当時大金を注いで作られた大作なのに、何故こうもブルーレイ化が遅れたのか疑問に思うくらいです。
当時、劇場で見た私はこの影響を強く受け、まだ青臭いくせに何万円もするスーツやトレンチコートを買いあさって着ていたくらいです。
あの時の感動を永遠のものにしたくて、VHS、DVDと出る度に手中にしましたが、どれも今ひとつ・・あの美しい映像を再現するに至らず、ああ・・あの映像は自分の胸中だけにある幻だったのだろうかとあきらめていました。
そこにブルーレイ化を知り、すぐさま予約を入れました。それから数ヶ月待つ間、不安と期待が募る日々を過ごし、ようやく見られた感想は・・
今までで最も私の中にある「アンタッチャブル」に近い、という事です。
まず、画質は勿論の事、音の再現が素晴らしい。豪勢に盛り付けられたBGMが耳を洗う程に再現されています。これはDTSで確かめて下さい。
音声はこもったりする事もあるのですが、これは当時もそうだったのです。こんなもんのレベルだったと思います。
画質は最高のものでしょう。しかし、当時そのものかと言われれば・・観たのが田舎の映画館だったので、ここまで鮮明じゃなかったなあ・・というのが正直な感想です。しかしそれが目から脳を洗う信号となって、新たな感動を与えてくれました。
ロバート・デ・ニーロが演じるアル・カポネのスカーフェイスがようやく、くっきりと観られました。「ああ!確かに顔に傷がある!」と今更感動です。そして金属のメッキ感、眩しい太陽の照らし具合と相克する暗闇の深さ。
今ではCGでちょちょいとやれる街並みを、セットで街ひとつ作り上げた・・その美しさ。合成では得られない鮮明度です。手作りの凄さを感じました。
何より、あのクラシック・カー群が惜しみなく元気に走り回る事の暗黙の凄み。勿論、本物の車両ではないでしょうが、それでも一台、一台、人が手作りでこの映画の為だけに作り上げた事には違いありません。
当時の車両を、もし、あんな扱い方で使っているとしたら、それはそれで贅沢すぎる!!と言える位です。
ここまで手を入れた作品。
それがこのお値段。
当時を知る私としては、購入不可避としか言えません。
全てが人の手作りで作られた、この贅沢な作品を味わってみて下さい。そして、それを感じ取れるのはブルーレイである本作以外に、今はないでしょう。