トライアウト ランキング!

トライアウト 海路 (テーマ競作小説「死様」)

全く知らなかったこの作家に興味を惹かれたのは、たしか新聞の紹介がきっかけだった。
直接には『トライアウト』という小説を読もうと思ったのだが、みつからず、
代わりに手にとったのが、この『海路』。
本は薄いし字は大きい。これならすぐ読めそうだし、外れても損は少ない。
最初に読むにはいいのではないか、そう思って読み出した。
1冊だけ読んでいうのもなんだが、正解だったと思う。
少なくとも魅力的な小説であることは間違いない。

何なのだろう、この心地よさは。

もともと光文社の「小説宝石」に載った小説だそうで、
何と「死に様」をテーマに作家6人の競作として出版されているらしい。
話は重いわけだ。

だが、人の心の深い部分にひそやかに寄り添うような静かな情感は、
ちょうどここでの「先生」の存在の「私」に対するそれのように、
ある種の優しさとも感じられるものだろう。それが心地よいのか。

結末にしても、決して甘いものではない。
ありがちな予定調和的な解決や、感動ものの救いが用意されているわけではないのだ。
しかし、重さも厳しさもすべて引き受けた上での、いわば佇まいのようなものが、静かな感動を呼ぶ。
それはまたどこか、題にもなっている海の、深さや大きさに通じるものでもあるのだろう。
死に様とはまた生き様でもある、という当たり前のような真実が心に沁みる。

登場人物は少ないとはいえ十人ぐらいはいると思う。
しかし事実上、語り手である看護師の私と、彼女が勤務する小さな診療所の老医師との
二人だけの物語であり、その対話の小説であるといってよい。

物語は、老境を迎えたその医師が診療所を止める決意をするところから始まる。
その医師にも、またこれを語る看護師にも、
それまで背負ってきた辛い厳しい過去、孤独な人生があることが徐々にわかってくる。

静かな中に、ここ、という聞かせどころがあるのがいいと思った。

 でも若い水島さんにはきっとわからない。そんなハズレ男を必要とするくらいに、
 寂しい暮らしがあるということを。

 海を見ている間は、この世に不幸せなことなどないような気がした。
 澱んだ思いも寂しさもすべて呑み込むほどの大きさがあった。
 あと一カ月すれば観光客で賑わうだろう砂浜も、今は私しかいない。
 波の音しかないこの場所に座っていると、自分という形がなくなり、
 心だけで生きているような錯覚に陥る。
 人が自然を求めるのは、形になる前の自分、無意識の自分を引き出してくれるからかもしれないと思った。
 
この静かな筆致がとてもいい。
乾いた日々のあとの、窓を叩く静かな雨だれの音のようにいい。

死の問題はいうまでもなく重い。
しかしそれをこうした静けさを持って考えることができるなら、という気がする。
この小説は、そうした一つの態度、あり方を示してくれているような気がする。 海路 (テーマ競作小説「死様」) 関連情報

トライアウト いつまでも白い羽根

 どこかの書評で「胸が熱くなる」とあった。読んでいくと、何度も何度も胸が詰まった。
近頃忘れていた「歯を食いしばって頑張る」という感覚を思い出す。「人生こんなもんかな〜」と流し始めていたぼくに頭から水をかけてくれるような、まっすぐな人たちが本の中に生きている。
 看護学校が舞台になっていて、登場人物は看護学生、医学生だったりする。リアルに書かれているので、彼らの生活や実習の様子が本当によくわかり、これから病院に行ったら違った目で見られそうだ。
 最後まで読み終えたとき、素直に感動できる作品でした。 いつまでも白い羽根 関連情報

トライアウト 君の会社は五年後あるか? 最も優秀な人材が興奮する組織とは (角川oneテーマ21)

好業績のベンチャー企業経営者が情緒的観念的な「人材原理主義」に憑かれて、社員
に合理的な範疇を超えた処遇をした挙句、数年で人員整理をせざるを得なくなる。初
めてワークスアプリケーションズが「働きがいのある企業NO1」になったという記事を
見たときには、同社も「人材原理主義」に陥って道を踏み外したよくある例だろうと思い
注意を払いませんでした。

大変な認識不足でした。

「人」こそ企業のテーマだというのはドラッカーを持ち出すまでもなく企業人には周知
のことで、もしコンサルタントが書いた「あるべき論」なら今更読む価値もありません。

しかし本書は机上論などではなくワークスは「日本のクリティカルワーカーに活躍の
場を」という明確なミッションを揚げ、真に優れた人材の獲得を最優先の事業戦略に据
え、その成果を推進力にして急成長しているというのです。

今や日本で最も人気があるという異色のインターンシップ制度を始めとする「突出して
優秀な社員」を獲得するための採用制度、プロセスを重視する社風、相互多面評価制
度など採用した人材を育て活かすための人事制度や環境、更に一旦やめた社員を再度
雇用する制度、出産育児などで普通ならキャリアを中断する必要がある女性社員が継続
して活躍できる制度など、同社の「人」へのこだわりは徹底しています。まさに真っ向
からこのテーマに取り組み驚くべき真摯さでそのための施策を実施しているのです。

その一つ一つが能力経験ともに一級の経営者の熟慮から出た論理的かつ合理的な戦略の
具現化であり、現実に存在する企業の取り組みであるという凄みに戦慄さえ覚えました。
本書を読み終わってワークスアプリケーションズこそ、日本で今、最高にエキサイティ
ングな挑戦をしている企業なのだと思い知らされました。

「飛び抜けて優秀な人材」にこだわる同社の姿勢、一見「常識」を超えた同社の施策に、
反発や違和感を感じる読者も少なくないと思います。しかしこれは「ITの分野で急成
長を目指す」というワークスの特殊性を突き詰めた結果であって、一般の企業であれば
その企業の置かれた条件に合わせて必要な人材像は変わり、その人材を活かすための施
策も変わるものの、今の日本で「人」を活かせなければ企業の成長どころか存続も難し
いという一点で課題は共通しています。「人」という逃げられないテーマを直視したと
き、企業人なら誰にとってもワークスの取り組みは刺激的なはずです。

10年程度のスパンで見たとき、中国・インド市場開拓に成功すれば同社の未来は輝かし
いものがあります。しかし欧米のビジネスモデルの日本への移植から始まり、本当の意
味でイノベーションを成し遂げたわけではない同社のその先の未来は未知数でしょう。
とまれ、こんな「凄い企業」が生まれたことの意義は大きく、同社の投じた一石から生
じる波紋からは目を離せません。 君の会社は五年後あるか? 最も優秀な人材が興奮する組織とは (角川oneテーマ21) 関連情報

トライアウト トライアウト

Amazon Vine 先取りプログラム メンバーによるカスタマーレビュー (詳しくはこちら) 元々野球が好きなこともあり、スポ根もの的な感じかと思っていたのですが、
実際は、スポーツ記者をしている未婚の母とその家族、およびクビになった野球選手が
どん底から這い上がろうとする様を描いた人間ドラマです。

私が本を読むときは割りと時間をかけて読むのですが、
この本は面白くて一気に読んでしまいました。

主人公である未婚の母「可南子」は、優等生であるが故に、
周囲になかなか心を開けないでいるのですが、
取材で知り合った野球選手「深澤」の、無骨ながら深い愛情に支えられ、
徐々に変わっていきます。

そして深澤自身も、野球への一途な情熱で再起を賭けて
新しい道へ進んでいく。

物語り中ではこの2人行く末は語られていきません。
しかしもし2人が結ばれてハッピーエンドになったなら・・・、
はたまた、深澤が成功して再びプロ野球界で大活躍するようになったら・・・
そんな結末だったらきっとここまで印象には残らなかった。
あだち充作品のような、爽やかで、切なくて、
何とも言えない感じが、とてもよかったです。

あと、可南子の息子「孝太」の一生懸命さが愛おしい。
我が家にも小さい子どもたちがいるので、重ねてしまいました。
大変お薦めです。 トライアウト 関連情報



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